葬儀の準備

葬儀の事前準備 もしものときに備えて

大切な人との最期の別れである葬儀は、悔いが残らないようにしたいもの。

死への備えは誰も考えたくないことかもしれません。
しかし、ある日突然、大切な人の死に直面したとき、多くの人は動揺し、冷静な判断ができなくなってしまうものです。

もしものときに備え、家族で話し合い、生前から葬儀の準備をしておくのは、けっして不謹慎なことではありません。それぞれの想いを反映させ、安らかな見送りをするためにも、事前準備をしておくことには多くのメリットがあるのです。

事前にどのような葬儀が良いか決めておけば、故人の希望に沿った葬儀を執り行うことができ、費用を抑えることもできます。

あらかじめ葬儀社を吟味し、よく相談しておくことは、トラブルを避けることにもつながります。葬儀当日にバタバタしていたせいで最期の時間を大切にできなかったということがないように、どのようなことを準備しておけば良いか見ていきましょう。

葬儀の準備で決める4つのこと

葬儀の準備を行う上でまず決めておかなければいけないことが、誰が喪主を務めるかということです。喪主は葬儀の取りまとめ役なので、喪主が決まっていない状態で葬儀の準備を行ってしまうと、結局葬儀当日慌てることになってしまいます。

一般的には故人の配偶者が喪主を務めることが多いですが、配偶者がいなかったり、病気や高齢などで喪主を務めることが難しかったりする場合は、血縁関係の深い親族が務めることになるでしょう。優先順位としては、配偶者、長男、次男以降の男子、長女、長女以降の女子、両親、兄弟姉妹となります。配偶者や血縁者がいない場合は、知人や友人が代表として喪主を務めることもあります。

次に、訃報を誰に知らせるかを決めてリスト化しておきます。「故人の交友関係に疎くて誰に連絡を入れれば良いかわからなかった」「連絡先を知らなかったために参列してもらえなかった」という事態を避けるために、訃報を連絡すべき人とその連絡先を調べておくことが大切です。このとき、「訃報のみ伝える人」と「参列してもらう人」に分けておけば、訃報の連絡がスムーズにできる上、葬儀をどれくらいの規模にするべきかの目安になります。

さらに、どのような形式の葬儀が良いかも決めておきましょう。その際、どんな人を招くのか、何人くらい招くのか、予算、宗教をどれくらい重視するのか、の4点に着目することで、ベストな葬儀形式が導き出されます。

葬儀の形式には、一般葬、家族葬、直葬、一日葬などがあります。 一般葬は参列者が50名以上の大規模な葬儀であるのに対し、家族葬は遺族や親しい友人などを中心とした15~30名程度の中規模な葬儀です。この2つは通夜式に始まり告別式、火葬の流れを取ります。 通夜式や告別式を行わずに火葬のみ行うのを直葬と言います。直葬は小規模な葬儀で、参列者が1~10名程度のことが多いです。故人が宗教儀式を重視していないときや、参列者が少ないときなどに選ばれる傾向にあります。参列者が少人数だけれども宗教儀式を行いたい場合には、一日葬という選択肢もあります。一日葬の場合は、告別式のみ行って火葬へ移ります。

どのような葬儀にするか決まったら、あとは葬儀会社を選びます。複数の葬儀会社から説明を聞いたり、見積もりをもらったりしておけば、満足のいく葬儀会社選びができるでしょう。

葬儀の準備と流れ

葬儀の準備を始めるには、まず葬儀にかかるお金を用意する必要があります。そのためには、葬儀会社から見積もりをもらっておかなければなりません。 葬儀費用を準備する上で気をつけなければいけないのが、葬儀会社からの見積額だけが葬儀にかかる費用ではないということです。

見積もりはあくまで葬儀そのものにかかる費用であって、その他に僧侶などの宗教者へ支払うお礼、通夜振る舞いなどの接待費用などが必要になります。それぞれの金額と支払タイミングを押さえておき、滞りなく支払えるように準備しておきましょう。

故人が亡くなり医師から臨終を告げられたら、病院で死亡診断書か死体検案書を発行してもらいます。この書類がなければ、病院から遺体を自宅や斎場に運ぶことができなかったり、死亡届が出せずに火葬できなかったりするので、必ず受け取ってください。 臨終を迎えたら、看護師にエンゼルケアを施してもらいます。葬儀会社への連絡をその間にしておけば、スムーズに準備を進められるでしょう。

遺体の身支度が済んだら、一旦霊安室へと運ばれ安置されます。その間に葬儀会社と相談して、遺体を自宅に運ぶか、斎場や葬儀会社の安置所などの別の場所に運ぶかを話し合います。このとき、その葬儀会社には遺体の搬送のみ依頼するのか、その後の葬儀も依頼するのかを明確に示しておきましょう。 安置場所に遺体が着いたら、枕飾りを用意します。枕飾りは葬儀会社が用意する場合が多いですが、事前に確認しておいた方が安心です。

無事に遺体を自宅などに安置できたら、葬儀の準備と手続きを具体的に進めていきます。葬儀日程、どの宗教で葬儀を行うか、葬儀形式などを葬儀会社と相談して決めていきます。日程を決める際には、葬儀に来てもらう僧侶のスケジュールも確認しておきましょう。

大体のことが決まったら、寺院に正式な依頼の連絡をしましょう。僧侶と打ち合わせを行い、説教を行うか、通夜振る舞いを受けてもらえるかなどを確認します。このとき、お布施の金額も聞いておくと安心です。なお、戒名を依頼する場合もこのタイミングでお願いしておきましょう。

葬儀の手続きが済んだら、親族や故人の知人・友人に訃報の連絡をします。さらに、供花や供物、精進落としなどの手配も必要です。火葬を行うには死亡届を出すことでもらえる火葬許可証が必要なので、必ず葬儀前に死亡届を提出しておきましょう。

また、葬儀の準備をしていると、普段聞きなれない用語を耳にする機会が増えます。臨終からの流れに沿って、どのような言葉が使われるか見ていきましょう。 臨終が告げられたらまず「湯灌」を行います。「湯灌」とは、生前の穢れを取るために遺体を清める儀式です。湯灌が済んだら「死装束」に着せ替えます。

本来の「死装束」は故人を納棺する際に着せる白色の着物のことですが、最近では故人が気に入っていた洋服などを着せることも増えているようです。遺体の準備が終わったらいよいよ「納棺」します。「納棺」はただ遺体を棺に納めるだけではなく、末期の水なども含まれた儀式です。そして、自宅などで遺体を安置している間は、遺体の枕元に「枕飾り」という祭壇を設置しましょう。「枕飾り」は故人が無事にあの世へ行くための道しるべの役割を担っています。

宗教・宗派ごとの葬儀(遺族のマナー)

日本では、仏教、神道、キリスト教などの宗教が信仰されており、宗教や宗派によって葬儀の流れが異なります。また、地域差などもあります。遺族のマナーとして、きちんと宗教や宗派にのっとった流れで葬儀を行う必要があります。準備の段階で、親族や葬儀会社の担当者を相談しておくと、当日は困らずに済むでしょう。

なお、仏教と一口に言っても、実際にはたくさんの宗派が存在しており、宗派ごとに死生観や葬儀の意味・内容が異なります。一般的な葬儀の流れで問題ないものから、独特な儀式を必要とするものまで多岐にわたっているので、葬儀会社の担当者とよく話し合っておくと良いでしょう。

神道式で葬儀を行う場合は神社での葬儀が禁止されているので、自宅か斎場を借りて行うことになります。これは死を穢れとする神道特有の考え方によるもので、穢れを神様に近づけさせないための対策です。神道では仏教の通夜式にあたるものとして通夜祭・遷霊祭、告別式に相当するものとして葬場祭というものがあり、それらの儀式では焼香代わりに玉串奉奠というものを行います。玉串と呼ばれる榊に紙をつけたものを、故人への想いと一緒に捧げる儀式です。

また、仏教では位牌が必要なように、神道でも霊璽(れいじ)と呼ばれる故人の魂を宿すためのものを用意しなければなりません。位牌には戒名が刻まれるものですが、神道では戒名という考え方がないので、霊璽には故人の名前に「命(みこと)」という文字を添えて名入れします。

さらに、キリスト教はカトリックとプロテスタントの2つの宗派に分かれ、葬儀の流れも異なります。 カトリックでは、葬儀と告別式は別のものとして行われるので注意が必要です。葬儀では、聖歌と共に神父が入場する入堂聖歌を行い、神父が開式の辞を述べてスタートします。その後、葬儀のミサで神父による説教や遺族による感謝の典礼などを行って葬儀は終了です。告別式も入堂聖歌で始まりますが、その後は聖歌斉唱、弔辞・弔電の紹介、献花と進み、最後は遺族が挨拶をして締めます。

一方、プロテスタントでは告別式と葬儀は分けません。牧師を筆頭にして棺、喪主、遺族の順で入場します。入場が終わると牧師が聖書を朗読するので、参列者は黙祷します。その後、牧師による説教、弔辞・弔電の紹介、オルガン奏楽、告別の祈りと献花を捧げて、最後に遺族挨拶で終了です。 カトリックとプロテスタントでは宗教用語に違いがあるので、間違った言葉を使わないように気をつけましょう。

宗教・宗派ごとの葬儀(参列者のマナー)

参列者は進行に合わせて黙祷したり、焼香したりするだけなので、遺族ほど宗教や宗派の違いを意識する必要はないかもしれません。しかし、宗教や宗派ごとに葬儀に関するマナーが異なるので、その点だけでも気をつけておきましょう。

まず、仏教の葬儀に参列する場合は、「革製品は身につけない」、「アクセサリーは控える」などの一般的な葬儀のマナーに気をつけておけば、とりあえず問題はありません。ただ、焼香の回数、唱えるお経などは宗派によって異なるので、どの宗派で葬儀が行われているかは押さえておきましょう。

仏教の中でも浄土真宗は死生観が特徴的なので、マナーも異なります。浄土真宗では、人は死後すぐに仏になると考えられているので、香典袋の表書きには「御霊前」ではなく「御仏前」と書くのが正解です。また、「冥福」という言葉も浄土真宗では使わないので注意しましょう。

次に、神道式の葬儀に参列する場合に気をつけるマナーとしては、仏教由来の数珠、仏教用語の「冥福」「成仏」「供養」などの言葉を避けることなどが挙げられます。さらに、香典袋は無地のものが神道流であり、表書きには「御玉串料」「御榊料」「御神饌料」などと書きましょう。

神道での葬儀では、焼香ではなく玉串奉奠という儀式を行います。慣れない人にとっては戸惑うものなので、準備して臨みましょう。順番が来たら玉串を両手で受け取り、遺族に対して一礼します。そして祭壇へ向き直り、玉串を正面に立てるように軽く持ち上げてから、根元が祭壇側を向くように時計回りに回転させて置きます。玉串を捧げたら二礼二拍手一礼をします。このとき、拍手は音を立てない忍び手で行いましょう。そして再び遺族に一礼して席へ戻ります。

キリスト教のお葬式では、香典ではなく御花料という名前でお金を包みます。御花料を包む袋には、ユリの花や十字架が描かれたのし袋の他、無地の封筒が望ましいです。仏教用の蓮の花が描かれたものは避けましょう。そして、表書きには「御花料」と書きます。

キリスト教でも、仏教の焼香、神道の玉串に相当する献花という儀式があります。献花の際にあたふたしないよう、手順を押さえておきしましょう。自分の番が着たら、両手で花を受け取ります。このとき、右手が花側、左手が茎側となるように持ちましょう。遺族へ一礼したら、献花台の前まで進み、茎を祭壇側に向けるようにして献花台へ花を置きます。続いて、祭壇へ一礼して黙祷し、終わったら再び遺族に一礼して席へ戻ります。

葬儀を終えたあと後悔しないために

葬儀の事前準備と聞くと「縁起でもない」「不謹慎じゃないか」と考える方がいるかもしれません。しかし、葬儀を体験する機会はそうありません。喪主を務める機会にいたっては一生に一度あるかないかでしょう。

大きな悲しみのなか、日常とはかけ離れた状況で、たくさんのことに対応しなければならないのが葬儀です。多くは急なことでもあるため、よくわからないまま終わってしまいます。

生前のうちにある程度の時間を使って考えておくことで、それぞれの想いを反映した葬儀を行うことができるようになります。
また、事前に信頼できる葬儀社に決めておけば、葬儀内容を充分に検討し、費用をあらかじめ知ることで金銭トラブルなどを避けることもできます。

葬儀を終えたあと、後悔をしないためにも、葬儀の選び方のポイントの記事を参考にしながら、事前準備を行うことをおすすめします。

<ポイント>エンディングノートの活用

家族であっても、交友関係や趣味、財産などをすべて把握しているわけではありません。
そうした項目をまとめておくことで、葬儀の内容を決める手がかりになったり、大切な友人・知人への訃報の漏れが防止できたり、たくさんのメリットがあります。

死に備えて自身の希望を書き留めておくのが「エンディングノート」。市販されているほか、自治体で無料配布されていることもあります。
遺言書と違って法的な拘束力はもちませんが、本人の遺志をはっきり伝えるために、ぜひ作成しておくとよいでしょう。

葬儀の事前準備には相談も大切です

葬儀について、本やインターネットで情報を得ることはできますが、実際には地域の風習や利用する会場によって、大きく違いがあります。
その地域にある葬儀社に事前に相談をしておくことで、より適切な葬儀内容を決めておくことができます。トラブルを防ぐことにもなるでしょう。
当日になってあわてることのないよう、充分に相談し、準備しておきたいものです。

葬儀レビでは、日本全国の葬儀社から、安心して相談のできる優良な葬儀社を無料で紹介しています。

まとめ

葬儀にはいろいろな手続きが必要です。そのため、事前準備をせずに臨終を迎えてしまうと、どんな葬儀にすれば良いのか、誰に参列してもらえば良いのかわからないまま、急いで葬儀の手配をしなければいけなくなります。大切な家族との最期の時間を後悔のないものにするためにも、家族が元気なうちに葬儀について話し合い、もしもの時に備えておきましょう。

生前のうちから準備をする場合、喪主、訃報の連絡先、葬儀形式などを話し合った上で、依頼する葬儀会社の候補を決めておきます。そうしておけば、臨終を迎えても慌てずに行動に移すことができます。その他にも、何か葬儀に関して要望がないかを聞いておけば、故人の望む葬儀を叶えてあげることができるでしょう。

葬儀は宗教の影響が色濃く出るものです。そのため、遺族はどの宗教や宗派で葬儀を行うのか、どのような流れで行うのが相応しいのかを決めておかなければなりません。葬儀会社の担当者とよく相談し、故人を気持ち良く送り出せるようにしましょう。

宗教や宗派の違いを意識しなければならないのは、参列者も同じです。宗教によって大きくマナーが異なるため、参列前にどの宗教で行うのか確認しておいた方がベターです。また、仏教でも宗派によっては焼香の回数や唱えるお経なども異なるので、仏教式だからと安心せずに、宗派を意識して葬儀に臨みましょう。

臨終を迎えたら、エンゼルケアを施された遺体を搬送し、自宅などに安置します。その間に葬儀会社や僧侶への依頼と打ち合わせを済ませ、訃報連絡、供物などの手配、死亡届の提出を行い葬儀に臨みます。遺体の搬送や死亡届の提出には死亡診断書が必要になるので、忘れずに発行してもらいましょう。また、死亡届を出すことによって発行される火葬許可証がなければ火葬ができないので、葬儀前に必ず提出しておきます。

葬儀は故人と過ごす最期の時間です。準備不足でバタバタしてしまい、しっかり故人と向き合う時間が持てないのは、遺族と故人両方にとって残念なことでしょう。後悔なく見送るために、喪主などの最低限のことだけでも決めておいて、いつか訪れるお別れに供えておくことが大切です。

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