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三重県の葬儀のしきたり・風習

「涙汁」で涙を流す

三重県では、近親者が故人との最後のお別れをする際のお膳として、簡素な精進料理を食べます。これは、「出立ちの膳」と呼ばれています。また、桑名市など一部地域では、この「出立ちの膳」に、鰹出汁に胡椒の入った「胡椒汁」が出されます。胡椒汁を飲むのは、辛さによって故人への哀悼の意を表す涙を出やすくするためで、「涙汁(なみだじる)」とも呼ばれます。同時に、涙汁が、その辛さによって葬儀の疲れを取るとも言われています。

葬儀を取り仕切る「組」と「村香典」

自宅葬が7割を超える三重県では、「組」と呼ばれる近隣組織が、通夜や葬儀を取り仕切ります。組にとってお葬式の手伝いは大変重要で、仕事を休んで葬儀の手伝いを優先すべきだと考えられている地域もあります。また、名張市には、近隣や組の人たちが1~3千円程度のお香典を持ち寄って霊前に供える、「村香典」と呼ばれる風習もあります。伊勢市や松阪市では、自宅に年中しめ縄をつけていますが、喪中の家ではこれを外します。

「夜伽見舞い」を出す

三重県では、通夜のことを「夜伽(よとぎ)」と呼びます。「夜伽」とはもともと、一晩中寝ないで傍にいるという意味です。通夜参列者の多くは、香典とは別に「夜伽見舞い(よとぎみまい)」と呼ばれるお菓子や缶詰、酒などを用意します。遺族は、通夜の後に続く夜伽の際、これらを飲食しながら過ごして、残った分は皆に配ります。また、地域によっては、夜伽見舞いを持ってきた人も含め、皆で飲食するという風習もあります。

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